カフェオレがボヤく!

インテリジェンス(知性)とチキンを愛し追求する薬剤師、略してインチキ薬剤師があれこれかたります。

ハロウィンが街にやってくる

今週のお題「ハロウィン」

 

インチキ薬剤師の私、カフェオレのハロウィンネタエッセイを。

 

9月の後半から街の色はオレンジに染まっていく。

そう、ハロウィンがやってくるのだ。

『なんてことはない、いつも通りに過ごせばいい』

私は冷静な男だ。

そう思いながら冷蔵庫にしまったマロン風味のマウントレーニアを手に取る。

昨日買ったばかりのミニオンBOXお菓子とも合いそうだ。

企業マーケティングは細部に渡り生活に侵食している様子。

スマホゲームの告知もハロウィン限定イベント・限定ガチャを前面に押し出してくる。

それでも、私は冷静さを忘れない。

そしてこうつぶやくのだ。

「・・・お祭りだし課金してもいいかな?」

 

いつも通りに過ごすとはどういうことだろう。

秋が終わり、冬に入る。そういった時の流れに身を任せ日々を惰性に生きていいのか。

考えても答えが出ないことを考え、

そんなに好きでもないカボチャをそれっぽく刻み、シチューにいれる。

今日の主役はニンジン。

年に一回くらい、コイツを化け物に仕立てて調理してやると口元が緩む。

窓の外にはちょっとしたコスプレをした男女が歩いている。

きっと、この絵を外から見たら私も彼らもハロウィンの風景のひとつに違いない。

 

ハロウィンがこんなに盛り上がりはじめたのはいつのころだろうか。

私の幼少時代、ハロウィンというものは子供がお菓子を食べる日という認識だった。

’’トリックオアトリート!’’外国ではこう言うとお菓子がでてくるらしい、と。

 

現代、テレビ画面のむこうでは大人が騒いでいるようだ。

軽トラックを横転させるなんて、まるで暴徒じゃないか。

つい上腕二頭筋に力が入る。

最近始めた筋トレの効果を発揮したくてウズウズしているらしい。

ハロウィンコスプレと称して、自慢の肉体美をさらすボディビルダーもいるんだろうな、うらやましい

 

ハロウィンは上手に我々の生活に馴染むことに成功した。

春、夏、秋、冬

~~の秋というフレーズは多いが、そんなにインパクトがある季節じゃないのだ。

夏から冬への通過点に過ぎない。

ハロウィンはそこに入り込んだ。

そして、オレンジ色のハロウィンが終わり、白と赤のクリスマスがやってくる。

カボチャのお化けから、白ヒゲのサンタクロースにバトンが渡されるわけだ。

 

やれやれ。

もうすぐホワイトチョコ風味のマウントレーニアを私は手に取ることだろう。

 

ここからクリスマスと年末はスマホゲームもアツいイベントをぶつけてくるはずだ。

雪が溶ける前に、ボーナスが溶けてしまうのは確定事項である。

そう、目の前のカボチャイベントの終焉はこの怒涛の如く押し寄せる年末マーケティングの尖兵にすぎない。

 

そんなことを考えながら、

からになったマロン風味のマウントレーニアをプラごみの袋に投げ込んだ。